在宅支援外来の立ち上げ

氏名:吉澤聖子
所属:東京都健康長寿医療センター 医療連携室


要旨

  • 前提:板橋区 高齢者急性期病院

  • 課題:長期入院の改善

  • 対応:在宅支援外来の立ち上げ

  • 結果:地域からの評判はいい。しかし直接の収入に結びつかない


前提

  • 550床 (精神、緩和、地域包括)

  • 高齢者の急性期医療

  • 近隣に日大、帝京、板中、豊島病院と医療機関が多い


課題

  • 高齢者が多く長期入院患者の在宅調整支援を効率的でない

    • →介護力を持たない患者の社会的入院が多い

    • →投薬コントロールができれば、保てる病態が、できないことで悪くなる。

    • 悪くなると病院へ→栄養管理ができていない。嚥下が悪い患者にご飯をたべさせてしまうなど(介護者への援助)

  • 高齢者専門医療機関としてポリファーマシーの改善をする必要がある

    • →老年医学の研究をしたい、認知度をあげたい医師が多い。

    • →投薬のスリム化のため、かかりつけ医・担当医の理解が必要。


背景

  • 救急外来に運ばれてくる患者が未治療、介護力なしで退院できず入院が長期化する。

  • 高齢者専門医療機関としてポリファーマシーをなくしていく使命がある。

  • 薬剤科と総合診療医がポリファーマシーについて熱心だった。

  • 老年学の研究をしたい医師が多い。


状況の分析

  • 自立して生活できていた高齢者が、何らかのきっかけで、栄養管理や投薬コントロールできなくなると肺炎や尿路感染などを引き起こしやすい。一度入院すると自宅に帰れなくなる。

  • 救急搬送前に患者をキャッチ、評価後必要に応じてかかりつけ医へ逆紹介すれば、社会的入院が減るのではないか。


アプローチ

  • 在宅支援外来を作る。

  • 院内からのコンサルからスタート。

    • 多剤使用になりやすい疾患、もともと栄養科との連携の深い内分泌内科の協力を得た。

    • 多剤投与の入院患者にあたりをつけ、総合診療医から担当医へ相談

  • 医師会や地域包括へ周知。栄養科、薬剤など病院が持つ資源で患者へアプローチできること


結果

  • 地域包括、医師会からのウケはいい。

    • →医療と福祉の間で困った患者を受けてくれる。

    • →もともと健康長寿からの薬が多いので、減らしてくれるとありがたい

  • 患者が多く集まってはいない。

    • →周知不足。

  • 高齢者専門というセンターの特異性をアピールできる点ができた。

    • →医療圏に病院が多いなか、埋もれてしまいがちな特異性が出せる。


議論の残る部分

  • 収益に結びつかない。

  • このタイプの患者ばかり集まると困る。