医療連携:返書率向上について

医療連携:返書率向上について
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Published
Oct 28, 2018

返書率向上について

要旨

  • 前提:急性期総合病院

  • 課題:返書率が低い、紹介患者情報を一部(連携室)しか知らない。自分都合で情報アクセスが出来ない

  • 対応:情報の一元化 電子カルテ上に紹介患者情報を登録。1紹介状ごとにレコード立ち上げ、一画面上で返書状況が一目瞭然になるようにした。

  • 結果:最終返書100%目標に近づくことが出来た

前提

環境の紹介

  • 内部環境:急性期500床。神奈川県横浜市に所属。横浜市の中でも高齢化率が顕著に目立ってきており、新規患者獲得に難渋している市場である。

  • 外部環境:大学病院の三次医療機関救命センターを近隣にあるが、市場構造がほぼ出来上がっている。

返書とは

返書とは、開業医が自院で対応できない症状の患者を高次医療機関へ紹介した際に発生する診療情報提供書に対して紹介医療機関がどのように治療経過を行ったのか文書によって記載するものである。広義としては、時間経過視点で以下が挙げられる。

  1. 来院報告書(サンキューレター)受診された患者ごとに連携室が自動的に郵送

  2. 経過報告書(来院時)どのような治療や検査、手術などを行うか、また診療計画での

  3. 治療見込などを報告

  4. 経過報告書(中間)

  5. 経過報告書(退院時)退院されたことや診療要約を報告

  6. 経過報告書(最終)どのように治療したかなど、診断結果及び診療要約を報告

返書率とは

最終返書が紹介患者数に対して何枚最終返書を記載しているかである
参考例 月間紹介患者100名 最終返書記載数80枚 返書率80%(80÷100)

課題

返書率が目標値までは達成しておらず、現状約90%程度である。

(初回返信を最終返書とみなす場合も含め)

そもそも患者情報と診療録が紐づけされていなく、医師が書きたいときにかけないうえ、どの診療録を出せばよいのかわからない。健診二次精査などの返書義務が乏しいものまで返書記載しなければいけないのかという医師の事務職との意識のすれ違いが課題として挙げられる。

背景

開業医から紹介した後の経過がわからず、外来に来たのだが情報提供欲しいと問い合わせ多数。

返書状況が地連しか管理しておらず、返書記載する医師の把握できない、情報の一方通行状態。

状況の分析

多職種で情報閲覧できる仕組みの構築

診療録と紐づけすることが一番重要であり、医師の作業効率向上、情報の多職種での閲覧するシステムであることが大切である。

アプローチ

従来、医療連携室だけでは紹介患者情報管理にファイルメーカーソフトを使用していたが、電子カルテとの紐づけのために富士フィルム返書管理システム導入を採用。パソコン一画面上に検索情報、患者ごとに文書作成状況、作成した文書ごとの返書状況を一目で閲覧できるシステムにして利便性を向上させた。

結果

システム導入後、最終返書目標100%への近づくことが出来た。紹介情報を多職種が閲覧できる仕組みにしたことで返書を医師都合が手の空いている時間で作成できることが可能。さらに電子カルテ上に紹介情報を紐つけたことでコピー&ペーストによる文書作成時間軽減にもつながった。

従来文書作成が苦手だった医師も、文書作成が簡素化されたことで、苦手意識への抵抗が少なくなり、プラスアルファとして逆紹介推進も少しずつだが微増な傾向にある。新しいシステム導入に院内の抵抗が少なくなった分、メドプラスのような逆紹介推進システムを今後院内へどんどん提案してゆきたい。

議論の残る部分

システム導入で簡素化されたが目標達成はしていない。どんなに催促しても返書を記載しない医師はいるので意識付けを引き続き行っていきたい。

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